麻生太郎氏による「日本の借金」の解説が超わかりやすい! 「経済をわかってない奴が煽っているだけ」
それと、当然円で賄われているから、いざ満期になったときどうすればいいかって、日本政府がやっているんですから、日本政府が印刷して返すだけでしょうが。だって日本円なんだから。簡単なことだろうが。外国に返すんだったら、そりゃドルに替えにゃいかんよ、ユーロに替えにゃいかん。ギリシャはみんなそうです。(日本は)全然違います。だから返さなくていい。
いやおかしいだろ。
恐らくテクニカルに、意図して騙しに行っているのだと思うのだけど、これ日銀と日本国政府を意図的に混同してます。
現代において紙幣を刷るのは中央銀行の仕事です。そして中央銀行は政府から独立した存在であります。
この辺り歴史的な経緯を大雑把に纏めると信用を担保するために中央銀行を政府から切り離すのです。
今やってる量的緩和ですが、これは日銀の行為であり政府の行為ではありません。つまりボリュームが増えたのは日銀の貸借対照表であり、日本国政府の貸借対照表ではありません。
早い話が日本国政府が赤字国債を補填するためには赤字国債を発行するか税収を上げるしか無いのです。だって貸借対照表上の貸方と借方は一致してなきゃいけないのだから。
で、麻生さんは『日本政府が印刷して返すだけでしょうが』と仰ってますけれども、日本銀行券を発行するのは日銀ですから、政府の貸借対照表とは全く関係ありません。
ですから、繰り返しますが日本国政府がその借金を返済するためには赤字国債で補填するか税収を上げるかの二択しか無いのです。
今FRBや日銀でやってる量的緩和も原則的には決して良いことではありませんけれども、ありゃあくまで日銀(中央銀行)が金融機関から資産(債券)を買い入れる行為であり、政府がどうこうしてるわけじゃありません。
麻生さんはこの方面のリテラシーが非常に高い方だと勝手に思っているのでこの辺り混同しているとは考えにくいですし、となればこの発言は意図的に仕込まれた嘘、つまりポジショントークの一環です。
前段で述べておられる「国民は預金を通して間接的に国債を買っている」というロジックがまちがっていないだけに尚更分かりにくい嘘に仕上がってますね。
というか誰も彼も別に早晩ギリシャになるとは言ってなくて、
「今の中高年が居なくなって預金の総量と税収が減った時にどうすんの?」
ってハナシをしているわけですよね。このテの議論は。
この辺り私なんかは
「金融機関の入札だけで将来も安定して国債を消化できるって自信があるなら個人向け国債なんて作らねぇんじゃねぇの?」
とか思っちゃいます。穿った見方ですけど。
0 件のコメント:
コメントを投稿